縦長住宅って住みにくい?狭小地でも快適な住まいを造る秘訣!「高さ」を活かす採光の間取り
2023/06/20
目次
縦長住宅・参考プラン
PLAN01|狭小でも吹き抜けがいい理由!?
高級住宅や、大きなお家のアイコン的な存在である、高天井の吹き抜け。突き抜けるような開放感を得られる一方で、2階以上の床面積は犠牲になってしまうため、容積率に対して実際の居住空間が狭くなってしまう場合も。
それでも吹き抜けがオススメな理由は、高天井リビングの見た目のカッコよさだけではなく、効率的な採光や換気が行えるから。身を寄せ合うような住宅地では、光を取り込むために常に窓を開けておく、というのはプライバシーの観点から難しい。時間帯によっては、周りの建物が影になって光が届かない・・・。
そんな場合でも、吹き抜けがあれば上からの陽光をリビングに取り込めます。さらに、開閉が可能な窓を高所に設置しておけば、下から上へと風の通り道ができ、換気も効率的に行えます。
何より吹き抜けは部屋を広くゆったりと見せてくれるので、圧迫感を感じがちな縦長の間取りでも開放的な家をつくることができます。
吹き抜けのメリット
- 人目を気にせず窓を開けて採光できる
- 風通しが良くなり換気に有利
- 空間が開放的になり広く感じられる
- デザイン性が高いオシャレな家に
吹き抜けのデメリット
- 断熱性能を高くしないと光熱費が高くなりがち
- においや音が2階へ伝わりやすくなる
- 2階の居住空間が減ってしまう
PLAN02|中庭がつくる開放感!
「隣家や通行人の目線が気になって窓を開けられない」というのは、狭小に限らず多くの方が悩まれることだと思います。
PLAN01のように吹き抜けを作ってしまうのもひとつの手段ですが、それ以外にも、居室や外壁に囲まれた中庭を作るのも手です。
中庭の利点として、ほぼ真上からの光を取り込めるので、日中は明るい時間が長いことが挙げられます。また、換気のために開けっぱなしにしておいても、防犯的な心配が少ないのもメリット。そして何より、日光浴やガーデニングなど、外なのにプライベートな空間として使えるのが人気の秘密です。
屋根のない中庭は建ぺい率には含まれず、2帖から3帖で十分な採光がとれるので、居住空間を圧迫しないのも狭小地におすすめの理由です。
中庭のメリット
- 換気や採光がしやすくなる
- 屋外にプライベートな空間が作れる
- 防犯性が高くなる
中庭のデメリット
- 排水設備を整えないと湿気がこもりがち
- 家の形が複雑になり建築費用が上がることも
PLAN03|2階リビングで頑丈な家を!
2階リビングは、人によって好き・嫌いが分かれることが多い間取りですが、メリットも多くあります。
こちらも狭小地の採光・換気の悩みを解消する方法としては、理想的なもののひとつ。家族が長い時間を過ごすリビングが2階であれば、窓も開けておきやすくなります。水廻り設備も2階に集めておけば、風通しの良い2階のバルコニーへの洗濯動線も快適に。
なにより、1階に居室が集中することで、家を支える耐力壁を多く設けることができるので、耐震性の高い丈夫な家を創りやすくなります。結果的に、不要な壁を設ける必要がなくなってリビングを広く取れる場合もあり、縦長などの狭小地にも最適です。
2階建ての片流れ屋根の家など、屋根の形を活かした勾配天井で延床面積を犠牲にせず、開放的な高天井を実現できるのも2階リビングの特徴です。
2階リビングのメリット
- 窓を開けておきやすくなる
- 家の構造が丈夫になる
- 高天井を実現しやすい
- リビングからの展望が良くなる
2階リビングのデメリット
- 階段の昇り降りが多くなる
- 玄関から居室が直行になり会話の機会が減る
- 水廻りの水圧を高めるための費用が高くなることも
狭小の地だから、と妥協をする必要はありません。だからこそ、注文住宅は土地探しから一緒にはじめられる工務店やハウスメーカーと共にお家づくりをするのがオススメです。経験豊富な設計士が、お客様の悩みをひとつひとつ解消いたします。
土地ありきではなく、「この土地に建てるとこうなる」というイメージづくりからスタートするのが大切。アトリエクラッセ一級建築士事務所 枚方スタジオでは、お客様の望む立地・予算から最適な土地を探すお手伝いをいたします。