垂れ壁で優しく空間区切り|アーチを取り入れた垂れ壁実例
2023/12/12
「垂れ壁」は、文字通り天井から垂れ下がった部分の壁のことです。
・・・と言われてもなかなかイメージしにくいかもしれないですが、住宅において最もよく見かける垂れ壁といえば、上画像のような、扉を設けずぽっかりと壁に穴をあけた出入り口の上部を指すことが多いです。
収納や洗面のような、頻繁に出入りする場所や、荷物を持っていたり手が汚れていたりで扉の開閉が難しい場所には、扉をつけずに垂れ壁で常時オープンにしておくのがオススメの施工です。
生活空間と区切っておきたい、でも扉はつけたくない。そんな場所にピッタリな垂れ壁、ただ通り道として作っておくだけでなく、アーチや三角など形状に変化をつけてお部屋のアクセントにするのも人気です。
垂れ壁施工で最も人気があるのがアーチ壁。
直線が多くなりがちな住宅の中で、ふんわりとアーチを描く垂れ壁のデザインは柔らかな印象をお部屋にプラスしてくれます。
アーチ形状はヨーロッパ建築に多く見られるデザインでもあります。直線的でシンプルな和風建築に対して、装飾的な意匠が多く取り入れられる洋風建築のテイストは、お部屋の画一的な印象を緩和し、グッとオシャレさが増します。
アーチの取り方にもいろいろあります。基本的には、角がなくすっきりとした見た目になる半円形状がオススメですが、開口部が大きな部分ではアーチの半径も大きくなりすぎてしまうこともあり、そういった箇所は扇形のアーチが使用されることもあります。
完成してから、イメージと違った、ということがわりと起こりやすい部分ですので、モデルハウスや見学会を利用して実際の施工イメージを確認したり、SNSなどを使って自分のイメージに合うアーチ形状を事前に設計士に伝えておくのが大切です。
アーチだけでなく、三角形状の垂れ壁も可愛らしいデザインが人気です。形状がシンプルな分、アーチと比較して、施工費が安くなりやすいのも大きなメリットですね。
垂れ壁は、壁と同じクロスで仕上げるのが、見た目も良くリーズナブルですが、出入りが多くなる箇所でもあるので、開口枠をつけることで物をぶつけたときのクロス剥がれを防ぐことができます。
木製の枠を選ぶことで、ナチュラルインテリアにも馴染むデザインになりますね。
形状付きの垂れ壁はオシャレな反面、ブラインドなどを設置することが難しくなります。収納スペースに垂れ壁をつけると中が丸見えになってしまうので、物が増えたときにゴチャゴチャしてしまって隠したくなるかも、という場所には、後付けでもブラインドをつけられるよう直線形状の垂れ壁を選択するのもひとつの手段です。