高気密・高断熱にはどの程度こだわるべき???
2020/12/30
住宅購入を考えていろいろな工務店やハウスメーカーの資料を眺めていると、高気密・高断熱といったキーワードを聞くことがよくあると思います。
高気密高断熱住宅を売りにしている会社が、住宅の性能を示すときによく使われるC値やUA値などですが、実際に大事になってくるのは、「数値にこだわる」のか、「体感の暖かさ」を大事にするのか、だと私は考えています。
もちろん、数値が高ければ高いほど、住宅としての性能は高くなることは間違いありません。数字の意味や基準はよくわからなくても、「平均的な住宅に比べて〇〇%も高い!」と言われると、なんとなく良い家なんだな~ということはわかると思います。住宅会社がしきりに数値をアピールするのも、そういった理由からです。
でも、誰にとってもほんとにそんな高性能が必要というわけではないことは知っておいた方がいいと思います。
気密性・断熱性を高めるためには、専用の素材や特殊な工法が必要になってくる場合が多く、すなわち建築コストも数値に比例して上がってしまいます。それでも、高い性能を求めるお客様ももちろんいらしゃいますが、住む場所によっては過剰になるような性能に予算を費やすより、他のことにお金を使った方がいいこともあると、私は多くのお客様にご提案しています。
断熱性には、北海道から沖縄まで8つの地域に分け、その地域にあった基準が設定されています。極端な話、沖縄に家を建てるのに、北海道の基準の断熱性は不要ですよね?
高いコストをかけて数値にこだわった家を建てたとしても、関西ではほとんどその違いを体感できないことの方が多いです。ランニングコストが安くなる場合もありますが、最初にかかるコストとはかりにかけて、元を取れるのは何十年も先になってしまいます。
大阪には大阪基準の断熱設計を。現代の建築技術であれば、それで十分暖かい家をつくることは可能です。浮いた予算で、高性能なキッチンやオシャレな家具を置けると思えば、そっちの方がいいと思いませんか?
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