株式会社椿工務店

夏涼しい家・冬暖かい家 快適な家をつくる条件って?~UA値とC値~

夏涼しい家・冬暖かい家 快適な家をつくる条件って?~UA値とC値~

夏涼しい家・冬暖かい家 快適な家をつくる条件って?~UA値とC値~

2023/12/05

「暑さ対策」も「寒さ対策」も実は同じ?

「快適な家」というと、どんな家を想像しますか?

人によって優先順位は変わってくるのが当然ですが、誰にとっても快適さの条件として重要になってくるのが「夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる家」ではないでしょうか。

 

季節の寒暖差に対応できる家づくりにおいては、「断熱性」や「気密性」が大切になります。これらはそれぞれ「UA値」「C値」といった指標で表され、具体的な数字で性能を計ることができます。ハウスメーカーの中には、この数字をウリにしているところも多いですが、いきなり「我が社の家はUA値がコレで、C値はコレです!」と言われてもなかなか実感しにくいですよね。

UA値は、室内の熱の「逃げにくさ」を表していて、数字が低ければ低いほど高性能と言われます。C値は家の「隙間の大きさ」の指標で、こちらも低いほど密閉性が高いということになります。

端的に言えば、これらの数字は「冷暖房効率」に大きく関わってくる数字です。要はこの数字が家の過ごしやすさに大きく関わっており、性能の高い家であれば夏は涼しく、冬は暖かい家ということになります。

UA値

UA値=熱損失量計÷外皮面積計

C値

C値(㎠/㎡)=住宅全体の隙間の合計面積÷延べ床面積

とりあえず難しく考えずとも、「数字が低いほどすごいんだな~」ということだけわかっておけば大丈夫です。

数字の基準としては、たとえば北海道の住宅におけるUA値は0.46以下が最低基準となり、ZEH基準の場合は0.4以下が求められます。このくらいの数字が日本の住宅における最高性能と言えますが、これはあくまで寒冷地の基準であり、たとえば関西に建てる家であれば、そこまでの高性能は必ずしも必要ではありません。

関西のZEH住宅の基準であれば、0.6以下という指標があり、このくらいの数字であれば十分快適な家であると言えます。

C値の数字としては、近年0.75という数字を謳う高性能住宅が多く、これは一般的な大きさの住宅の場合、家全体の隙間が「名刺一枚分」くらいであることを表します。

 

家の断熱性を高めるものとしては、例えば性能の高い断熱材を使用することもそうですし、屋根材や外壁材そのものにガルバリウムのような日射遮蔽性の高い素材を使用することで、夏の強い日差しにも影響を受けにくくなります。

また二枚のガラスの間にスペーサーを挟んで中空層を作った「複層ガラス」を窓に使用することで熱を逃げにくくしたり、さらにガラス自体に遮熱性のあるコーティングを施した「Low-Eガラス」と呼ばれるものもあります。

窓自体の性能だけでなく、そもそもどのように直射日光を遮るかによって、特に夏場の涼しさというのは変わってきます。日射遮蔽性のあるカーテンやブラインドを設置することでも断熱性は大きく変化しますし、軒や庇によって日光をカットすることも重要です。

昔ながらの日本の住宅の工夫として、植栽によって日光を遮ったり、木格子にゴーヤや朝顔のような蔓性の植物を這わせることで見た目も映える「緑のカーテン」を作るという方法も。

部屋ごとの温度差を小さくして、家中まるごと快適空間に

大きな吹き抜けのLDKや、立体的な間取り作りで人気のスキップフロア、扉の少ないワンルームのような間取り。
人気の高いオシャレな間取りは誰もが一度はあこがれるプランですが、開放的な間取りというのはひとつの空間が大きくなり、冬場は暖房の効きにムラが生まれてしまい、暖かい場所と寒い場所が生まれやすくなります。暖かい空気は上に昇っていくので、特に吹き抜けなどはせっかく暖房で暖めた空気が上方に逃げてしまいます。

そんな時も住まいの断熱性というのが大切になります。断熱性と気密性が高い家は、まるで魔法瓶のような効果を生み、広い空間でも部屋全体が暖まりやすくなり、しかも室温を維持しやすくなります。
この温度差の小ささが、快適な家をつくる上での大きな条件のひとつ。高天井の家では、上に逃げた空気を循環させるシーリングファンのような設備を設置することで、部屋全体の温度を一定に保ちやすくなります。

 

快適に過ごすための暑さ対策と寒さ対策。家自体の性能も、建てた後の工夫も、どちらも大事な要素です。特に家の性能というのは後から改善することが難しい部分なので、まずはどのくらいの性能が必要になるのが、慎重に検討することをおすすめします。

特に冷暖房効率というのは、長く住めば住むほどコストのかかり方に差がついてしまうので、工事費を安く済ませるために妥協すると将来的に高くつく場合もあります。かと言って、住む地域に見合わないあまりにも過剰な性能を追い求めても、コストがかかりすぎて他の場所に予算を割けない・・・となってしまうと元も子もありません。

最終的に決めるのは施主様自身となるので、いろいろな意見を幅広く聞いて判断するのが大切です。

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