株式会社椿工務店

無垢フローリングの魅力|メリット・デメリットは?針葉樹・広葉樹の違いって?

無垢フローリングの魅力|メリット・デメリットは?針葉樹・広葉樹の違いって?

2023/08/08

フローリングというのは、意外に思われる方もいるかもしれませんが、「消耗品」と言われています。

毎日歩く場所ですし、掃除機をかけたり、ダイニングの椅子を引いたり、日常の動作でも細かい傷はついていきます。傷がつくと、そこに汚れが入り込んで目立ってしまったりもします。

1年や2年ではそれほど気になる傷みは出にくいですが、10年も経つころには目に見える傷も増え、窓の近くなどは日焼けで色が変化してしまうことも。また、接着剤で薄い板を張り合わせた複合フローリングなどは、接着剤が劣化して一部が浮いてくるなどの症状も稀にあります。

一般的に、フローリングは15年から20年程度での張替が推奨されています。ですが実は、一般的な複合フローリングに比べて、天然木を削り出してそのまま使った無垢フローリングは、耐用年数がより長いとされています。

その寿命は樹種によって異なり、30年から50年、ものによっては100年以上経ってもまだ現役ということもあるというから驚きですね。それだけ天然の木というのは、生命力が高く、強いのです。

無垢材をふんだんに使ったフローリングは、複合フローリングと比べて高価な傾向はありますが、耐用性を考えると、実はそれほど変わらなかったということもあり、長い目で見れば様々なメリットがある無垢フローリングも充分選択肢に入ります。

 

今回は、そんな無垢フローリングについて、種類ごとに特徴・メリットをまとめてみましたので、フローリングのリフォームをお考えの方はぜひ参考にしてみてください!

目次

    無垢フローリングと複合フローリングの違い

    複合フローリング

    「芯」となる合板に、薄く切った木材などを接着剤で張り付けたものを「複合フローリング」と言い、一般的に広く流通しているフローリング材はほとんどがこの複合フローリングです(合板フローリング、などとも呼ばれます)。

    表層の0.2mm程度というごく薄い木材を貼り合わせた突板フローリングと呼ばれるものから、天然木を表面に貼ることで無垢フローリングに近い質感を実現した挽板フローリング、樹脂などに木目をプリントしたシートフローリングなど、製法によって仕上りや価格に大きな差はありますが、いずれも無垢フローリングと比べれば安価であり、見た目も整っています。

    一方で、上でも述べたように耐用年数は10年~20年程度と比較的短め。表面の木材が薄いこと、貼り合わせに使用している接着剤が劣化して剝がれてしまうことなどがその理由となります。

    無垢フローリング

     

    無垢フローリングは、木の板を切り出して一枚のフローリングの形に成形したもので、当然ながら天然木100%でできています。無垢フローリング、なんていうと高級品で、最近出始めたものというようなイメージを持たれる方も多いのですが、まだ合板技術が未成熟だった頃に建てられた日本の古民家などは、当然ながら木をそのまま切り出し張り合わせることが大半。古いお寺や、学校の床などをイメージすれば、意外と身近に無垢材があることに気づかれると思います。

    100年以上前のお寺などが現存することを考えると(当然、補修はされているでしょうが)、それだけ天然の木というのは「強い」ものなのです。

    無垢フローリングは一般的に傷つきやすいとも言われていますが、全体が天然木でできているため表面を軽く削ることで傷を消すことができます。また経年劣化や色味の変化も、まるで革製品のように楽しむことさえできます。

    無垢フローリングのメリット・デメリット

    無垢フローリングのメリット

    上で述べたように、無垢フローリングは耐用年数の長さというメリットがあり、張替のランニングコストという意味では、複合フローリングよりもいくぶん得になります。

    また、無垢材は天然木そのままの「味」がある見た目が最大の特徴で、同じ模様はこの世にふたつとありません。その荒々しい天然そのままの木目は、重厚感・高級感を見るものに強く印象づけます。

    天然木そのものであるメリットとして、木本来の調湿効果を部屋でも発揮してくれる、というのもポイントです。湿度が高くなりすぎたら水分を吸い、乾燥しているときにはため込んだ水分を吐き出してくれる。まるで生きて呼吸しているかのような天然の除湿・加湿器として、快適な暮らしを人に提供してくれます。

    無垢フローリングのデメリット

    その一方で、水分を吸収することで木材が膨張・変形する可能性がある点には注意が必要です。天然木は水分によってコンディションが大きく変わるものなので、汚れがあっても水拭きや洗剤を使用して磨くことなどは反りの原因となる可能性があるので厳禁となります。

    また細心の注意を払っていても、季節によって湿度や温度は自然に変化するものなので、湿度を吸い込んで膨張したり、乾燥して木と木の間の隙間が広がったりといった事態は避けられません。

    このように、無垢フローリングは扱いが難しく、デリケートな点に注意する必要があります。また、天然木ゆえに、虫食いや腐食などの被害に見舞われることもありますが、こちらは防虫・防腐コーティングを施すことで防ぐことができます。

    樹種による違い

    針葉樹のフローリング

    木には大きく分けて「針葉樹」「広葉樹」があり、それぞれに特徴があります。

    杉や檜など、日本で古くから使われてきた代表的な木材は「針葉樹」に分類されます。

    針葉樹は軽く柔らかいことが特徴で、フローリングとしては素足で触れたときの優しい肌触りや、ほのかなぬくもりが魅力です。また、内部に水分を多く含むことができるので、調湿性能が特に高く、人の暮らしを豊かにしてくれる木材と言えます。

    反面、傷つきやすく変形しやすいという欠点はありますが、ユニークな節の描き出す木目の優雅さ、木の暖かみを存分に感じられる柔らかさなどが褪せない人気の秘密です。

    広葉樹に比べて、国内でも広く植林されていることから、価格も比較的安価なのも魅力です。針葉樹は広葉樹に比べ成長も早い樹種が多く、市場に多く出回っています。

    代表的な針葉樹である杉・檜の他、フローリングとして人気のものとしては、パイン松(赤松)などが一般的で、比較的よく使用されています。

     

    広葉樹のフローリング

    葉が文字通り針のように尖っている樹種が多い針葉樹に対して、広葉樹は平べったい葉を持つのが一般的な特徴です。

    広葉樹は硬く、丈夫な木が大半です。その秘密は、内部の密度の高さ。そのため針葉樹に比べると水分などは吸収しにくく、調湿効果はそれほど望めない反面、湿度による変形などにも強いです。なので、建材や家具としてだけでなく、楽器などにも広く使われています。

    広葉樹で最も有名なのは、なんといってもオーク(楢)でしょう。木本来の味わいを感じられる、重厚感ある木目と、丈夫ながら加工がしやすいことがその理由です。傷がつきにくく耐久性も高いため、無垢フローリングのメリットを存分に享受できます。

    メープルやウォルナットといった、海外でも良く使われている樹種も人気です。広葉樹は、木によって様々な表情・色味を持つことが最大の特徴で、お部屋のテイストに合わせて樹種を選択することができます。ナチュラルテイストはもちろん、ヴィンテージやアメリカンスタイルにもよく馴染みます。

    広葉樹には20万種にも及ぶ幅広い樹種が存在し、それぞれに違った特徴を持つので、一般的に「硬くて丈夫な木材」という印象を持っている方も多いと思いますが、必ずしもそれに当てはまるわけではありません。

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