株式会社椿工務店

【回遊動線】家づくり=「動線づくり」!間取りは生活の流れで決める

【回遊動線】家づくり=「動線づくり」!間取りは生活の流れで決める

2023/09/26

回遊動線、激推し!

家づくりにおいてまず考えなければならないこと。

SNSで見た憧れのインテリア、ドラマの主人公が住むようなオシャレな間取り、照明演出、家具の配置・・・どれももちろん、家づくりにおいては大事なこだわりですが、なにより大切なのは、そこでこれから何十年も暮らすことを考えた「動線づくり」ではないでしょうか。

ほんの数cmの違いでも、毎日何往復もすると大きな違いに。なにより、インテリアや家具は比較的簡単に入れ替えや模様替えが可能ですが、部屋を仕切る壁を動かすとなると大がかりな工事になってしまいますからね。

最初から生活を思い描いて、様々な制限の中で理想的な間取りを構築していくことが家づくりのコツです。

 

なかでもオススメすることが多いのが、回遊動線。収納や家事スペースに複数の出入り口を設けることで、家の中の行き止まりを無くし、目的の場所へ最短距離でショートカットできる回遊動線は、まさに理想の間取り。

たとえば、日々の洗濯を想像してみてください。キッチンで家事をしている最中に、洗濯機の完了音が。洗面所に向かい、洗濯機の中の濡れた洗濯物を持ってランドリールームへ。先に干していた洗濯物が乾いているのを確認して、それをリビングで畳んでファミリークロークに収納。・・・一口に洗濯といってもやることは複合的であり、それぞれ場所も違うので常に移動しながらの作業となります。

通常の動線だと、キッチンから洗面所に向かうのに一度廊下を経由しなければならないかもしれませんし、ランドリールームの先が行き止まりだと次の作業のために同じ動線を戻らなればなりません。洗面所の横のクロークに収納したいのに、一度リビングに戻って畳みに行くのは手間ですよね。

いつもはA地点→B地点→C地点という順番で巡るけれど、場合によってはAからCへ直接行きたい時もある。そんな時に回遊動線だったなら、常に行きたい場所へ最短のルートを選んで行くことができます。

回遊動線は最高の間取り!・・・ではないかも?

ほんのちょっとしたことが時短になる。長く暮らすことが前提の自宅だからこそ、大事なことです。

玄関からパントリーへの動線を作れば、買い物帰りに直接食料を収納できます。もちろん取り出すときは、キッチンからさっと取りに行けます。

キッチンがアイランド型なら、リビングから冷蔵庫に飲み物を取りに行ったり、作業中に別の場所へ行くのもいつも最短距離で済みます。

 

回遊動線って、良いことばかり!!!・・・というわけでもありません。

通常の間取りであれば壁になるはずの場所に出入口となる通路を設けなければいけないので、場合によっては収納の容量が減ったり、家具の置き方にも制限が生まれることも。動線が複数あるということは、生活スペースの一部を動線のために割いている、ということです。あまり使わない動線を無駄に設けても、部屋が狭くなるだけです。

 

生活や家事のしやすさは、あくまで個人の習慣に基づくもの。一般的な動線のセオリーからはずれていても、その人にとっては便利、ということも多いんです。言い換えれば、セオリーをすべて盛り込めば便利になるわけではないんですよね。

動線づくりだけではなく、収納に関しても、「全部すっきり隠したい」という考え方の人もいれば、「きれいに並べて見せたい」という方もいます。住む人の性格や美的感覚によって、理想の間取りというものはまったく異なるのです。

生活スタイルに合った動線づくりを!

「なんでもかんでも回遊動線が最高!!」というわけではなく、あくまで生活スタイルに合った動線づくりが大切なのです。家を建てる前からそこでの暮らしを具体的に思い描くのは簡単ではないかもしれませんが、じっくり考えるに値することでもあります。

人それぞれの習慣や性格というものは、本人にとっては当たり前のことすぎて、実は具体化するのが難しいのです。それを他人である設計士にうまく伝えるのはもっと難しい。でも設計士としては、「私はこうなんです!」がしっかり伝われば伝わるほど、設計がとても面白くなります!

設計士はセオリーをとても大事にしていますが、ときどき常識を覆すようなリクエストをいただくこともあって、目からウロコが落ちることも。打ち合わせ中にうかがった一言のおかげで、煮詰まっていた問題が一気に解決して、プラン全体がすっきりまとまった、なんてことも少なくありません。

例えば、2階に家事室を兼ねた和室を置いたあるお宅では、洗濯機をその和室の目の前に置いて、さらに和室の真横に物干し場となるベランダをレイアウトしたことがあります。施主様の「メインのバルコニーに洗濯物を干したくない」という要望と、「乾いた洗濯物を畳の上でたたみたい」というご希望を叶えるための間取りです。

水を含んだ洗濯物は、意外と重いモノ。家族が増えれば増えるほど洗濯物も増えるわけですから、1階の洗濯機からそれを持って階段を昇るのは想像以上に大変です。そうして話し合いを重ねた結果、2階に洗濯機・物干し場・家事室を集約・最短でつなぐ動線が生まれたわけです。これなら、畳んだ後にそれぞれの居室に運ぶのも楽々ですね。

 

普通なら提案しないようなプランでも、「その人に合った家事動線」を追求する中でそれがベストだということは往々にしてあります。既成概念にとらわれないで、ぜひオーダーメイドならではの「私だけの便利さ」を実現した間取りを、見つけてみてください。私たちが精いっぱいお手伝いをいたします

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